農場で働くことになったロボットのRoz。家族や友人の住む島へ帰りたいと望むが、監視の厳しい文明社会を抜け出し果たして帰れるのだろうか。
1巻「The Wild Robot」の終わり方がいかにも続きがありそうな終わり方ったので、
この本を読み始めた時は「あれ、1巻の続きじゃないの!?」とがっかりしたのだけれど、読み進めていくとちゃんと話がつながっていたでほっとしました。
農場に住む人間一家とはなんとなく距離感があり、Rozの心細さや居場所のなさを感じてハラハラしながら見守ることに・・・。
やっと少し子供たちとは仲良くなれたけれど逃亡計画が進みだし、心苦しく感じつつもついに自分の家族が現れた時には一気に罪悪感を忘れて家族と故郷の島への想いでいっぱいになってしまうところ。
自分がいなくなれば農場は立ち行かなくなるのではないかという不安より強い想いになんだか心がぎゅっとなってしまいました。
あと、私は小説などで自然の情景描写が続くと退屈に感じてしまうことがよくあるのだけれど、このシリーズには不思議とそんなことがなかったです。空間を感じてなんだかいい文章だなぁとしみじみ感じながら楽しめました。
逃亡は容易ではなかったけれど、最後はホッとしましたよ。