12歳のKarenは 近頃上手くいっていない両親の様子を心配していましたが、とうとう母親から離婚するつもりだと告白を受けます。夫婦喧嘩してでもいいから兄妹と両親の5人が一緒に暮らしていきたいと願い、なんとか阻止しようとするKaren。もし離婚が成立してしまったらこの世の終わり･･･！
Karenの視点からみた、両親の離婚トラブルがメインの話です。
離婚ものの児童書では自分が傍観者になって主人公の様子を見守るという感じになりがちなのですが、 この本では心情表現や観察力が細やかで丁寧に描かれているのが素晴らしい。
登場人物が何かしら不完全なところを持っているのもなんだかリアルで、途中から子供向けの本なのも忘れて自分の事のように感情移入してしまいました。
不完全だからこそ人間臭いというか、どこか愛おしく思えるって事もありますよね。
重い部分もあるものの たまにちょっとユーモラスな所があり、それが悲しい気持ちをそらしてくれるところも良かったです。
ラストは希望を感じさせる温かい読後感でした。
題名もこの話に合っていて好きだなぁ。
