10代から2度の癌闘病生活を乗り越えてきたLidiaは30代になり、小さな編み物店を開いた。初心者向けの編み物教室の課題を赤ちゃん用の毛布にして生徒を募集した所、3人の女性が集まったのだが・・・。年齢も立場も違う4人の女性達の物語。
10~20代で色々なものをあきらめてきたLidia、大金持ちだが夫や義理の娘との関係がうまくいかないJacqueline、不妊問題に悩むCarol、荒れた家庭環境で育ち裁判所の命令で教室に通うことになったAlix。
彼女たちの物語が1章毎順番に語られます。
最初は険悪な雰囲気で始まったクラスも時間がたつにつれて変わっていきます。
前半は淡々としているし、彼女達の抱えている問題が深刻なのでぐいぐい読めてしまうという感じではなく、のんびりと読み進めました。
4人の中でJacquelineはベンツに乗って一流ブランドに身を包み、家事は家政婦にすべてお任せの有閑マダム。
加えて少々自己中心的な為 中々感情移入できず、彼女の章は早く読み終わりたいと思ってしまうほどでしたが、後半の話は一番興味深く感じました。
初めJacquelineと犬猿の仲だったAlixは、荒れている反面真っ当な生活にあこがれる気持ちもあって感情移入し易かったように思います。
他の2人もそれぞれに良かったんですけれど、この二人が印象に残りました 。
ラストはうまくいきすぎ?と思えるぐらいのHappy Endですが、前半の深刻さを考えるとこれでバランスが取れているように感じました。