ロボットのRozは漂着した島で電源を入れられ、生き延びるために野生生活を始める。豊かな自然の中でゆっくりと居場所をつくり、信頼できる仲間や家族ができ幸せを感じるRozだったが・・・
表紙からロボットが主人公らしいことはわかるものの、SFにそれほど興味がないこともあり未チェックでした。
でも読んでみて、電子書籍で購入したのに途中で紙で買いなおしてしまったほど気に入ってしまった作品です。
なんとなくロボットは男性かと思っていたら、”She”だったのでちょっと驚き。
最初Rozは島に住む動物たちからモンスターと恐れられ孤独でしたが、状況から学び適応していくことができます。
どこか人間味と思いやりがある彼女に動物たちも心を開き始め、ほのぼのとした展開と挿絵に随分癒されました。
シンプルですが味のある挿絵・・・作者はイラストレーターでもあり挿絵も自身で描かれていて、
文章も情景が浮びやすい書き方をしている気がしました。
ほのぼのしていると同時に世界の厳しく容赦ない部分もあって思っていたより深みがあり、この先も多くの人に長く読まれていくお話ではないかと思います。