12歳のClaudiaは日々の変化のない生活に嫌気がさし、家出をしようと考えます。
でも勢いで飛び出すのは嫌!出ていく場所や相棒、入念に計画を立ててから出て行かなくちゃ。
こうして場所をメトロポリタン美術館に決定し、一緒に決行する相手には、お金にしっかりしていて堅実に貯金をしている弟Jamieに決め、準備万端で家出を決行しますが…。
美術館で暮らすうちに、この家出が終わって家に帰った時には キャンプから帰った時の様ではなくもっと変化を遂げていたい、どこか違った自分になって帰りたいと切実に思うようになるClaudia。
美術館のある像の謎をめぐって気持ちが揺れ動きます。最後には思わぬ方向に話が進んで…。
ドキドキハラハラの冒険というよりは落ち着いた、日常生活の延長線上にある冒険。
姉と弟二人のやりとりが楽しく、当時の美術館の描写もなかなか興味深かったです。
私が読んだ版は発刊35周年の記念バージョンだったので 著者の特別寄稿の後書き等おまけがついており、
この35年間で本の舞台だったメトロポリタン美術館や町並みがどのように変わったかが描かれているところも楽しかったです。