両親が離婚し、親類のおばあちゃん Miss Sookの家で育った少年Buddy。
クリスマスと感謝祭に関する3つの思い出が語られます。
貧しくても1年かけて少しづつ小銭を貯め、そのお金で買った材料で時間をかけてケーキを焼き、沢山の人に配る…。
クリスマスの様子を描いた最初の短編「A Christmas Memory」は、日本のクリスマスとは比較にならない丁寧な準備の仕方に驚きました。
Miss SookとBuddy、2人は年こそ大きく離れているけれど固い友情で結ばれていてその温かさと切なさにはぐっときました。美しい話です。
2番目の短編「One Christmas」
Buddyが遠く離れた顔も知らぬ父に会いに行く話。父は裕福でジゴロめいた生活を送っており…。親子の哀しい交流。
最後の短編「The Thanksgiving Visitor」
Odd Hendersonが家で開く感謝祭にゲストとして招かれることになり、彼が大嫌いなBuddyは気が重くなってしまいます。
3篇とも切ないお話だけど一番好きなのは「A Christmas Memory」。
トルーマン・カポーティが本当にこのレベルで読めるのか?と半信半疑で取り寄せてみたのですが、恐れていたほど難解ではなく無事読了できました。
所々で出てくる食べ物がとてもおいしそう。
12月にクリスマスのお話を読むの、なんだかいいですね。