Vickyは学校で人気の女の子。Jadeは彼女とは幼稚園からの大親友ですが、Vickyの影のような存在です。ある日VickyはJadeの目の前で交通事故にあい死んでしまいます。ところがJadeのもとに幽霊となって戻ってきて・・・
読み終わったときには心にずしっと残るものがありました。
Jacqueline Wilson は少し重い作品イメージがある作家でしたが、ただそれだけではないなと(もし重いだけなら こんなにメジャーな作家にはならなかったでしょうし)。
単純なHappy endではないものの、Jadeならこれからも乗り越えていけると思えました。
VickyはJadeの交友関係にまで干渉を始め、新しい環境になじんでいこうとするJadeを束縛します。
嬉しかったはずのVickyの存在が徐々につらくなっていく・・。
カウンセリングを受け、反対にVickyをコントロールしていくJade。
このシーンがすごく切なかった。でもそうするしかないのですよね、つらいけれど。
そして最後のVickyの言葉。彼女がなぜJadeにくっついて回ったのか、それが解ったような気もしました。
これを伝える為にいってしまわずに残っていたのではないかな。
最初は「親友なのになんでこんなに邪魔をするのか」と腹立たしく思いましたが、今になって考えると強制的に人生を終了させられ、置いてけぼりにされたVickyの苛立ちもちょっと解る。
きっと彼女も苦しんでいたんだろうなぁ。
色々な感情がわいてくる作品で、子供の本とだけしてしまうのはもったいない気がします。
すべてを解決してしまわないラストの迎え方も印象的でした。