牧師の父親と2人で新しい土地へ引っ越してきた、10歳のOpal。
ある日スーパーマーケットで野良犬と出会い、そのスーパーマーケットと同じ名前 Winn-Dixieと名づけ飼う事にしました。Opalのお母さんは小さいときに家を出ていってしまった為 とても寂しかったのですが、この犬と一緒にいると不思議と心が癒されていくのでした。
Winn-Dixieはガリガリにやせて毛皮もところどころはげているし、顔だって可愛いという感じの犬ではないのに不思議と人をひきつける力があって、寂しかったOpalの周りにどんどん人の絆が生まれていきます。
Opalのお父さんは去っていった妻のことが忘れられず、自分の殻に閉じこもっています。
そのせいもあってか親子の関係はお互いに愛しているにも関わらず、どこか踏み込めません。(Opalが心の中でいつもお父さんのことを“The preacher”と呼んでいる所もどこか距離感を感じさせます)
登場人物の多くがあえて言わないにしても悲しみやつらさを抱えており、その人たちが Winn-Dixie を介して繋がりささやかな心の平安を得ていく姿。
悲しみと甘さが一緒になったキャンディー“Littmus Lozenge”も良かったのですが、終盤Opal親子がWinn-Dixieを探して外に出た2人のシーンが素晴らしく、一番心が揺さぶられました。
“・・・you can’t hold on to anything.That you can only love what you’ve got while you’ve got it.”
Because of Winn-Dixie